サロゲートペア
サロゲートペアでは、従来のUnicodeでは未使用だった領域を使って文字を表現します。これによって、「吉」の上の棒が短い文字や、「琢」に点が入った文字などを表現することができます。サロゲートペアの文字は、UNICODE(UTF16)では4バイトで表されます。
ジャイブレポートは、サロゲートペアに対応しています。
※サロゲートペアの文字を縦書きフォントで描画する場合には、影付き文字、フェードアウト、ソフトエッジ、3D文字の機能を利用できません。
レポートエディタでのフォーム作成時、固定文字にサロゲートペアを使う
レポートエディタで、固定文字にサロゲートペアを使う場合には、文字プロパティ画面の入力ボックスで入力します。
レポートエディタの画面上で直接入力することはできません。
レポートエディタでのPDFファイル作成時、サロゲートペアを使う
PDF作成画面に、「サロゲートペア用代替フォント」を入力する欄があります。ここで、代替フォント(※注1)を指定します。
「サロゲートペア用代替フォント」欄には、初期値として「*,SimSun-ExtB」が表示されます。
「フォントを埋め込む」をチェックすると、使用されたフォントと、指定されたサロゲートペア用のフォントがPDFファイルに埋め込まれます。
アプリケーション実行時、テキストフィールドやグリッドフィールドにサロゲートペアを使う(PDF出力以外)
テキストフィールドやグリッドフィールドの文字列に、サロゲートペアを含む文字列を指定すると、Windowsのフォントリンク機能が自動的に使用されます。そのため、フィールドに指定されたフォントがサロゲートペアの文字フォントを含まない場合でも、サロゲートペアの文字フォントを持つフォントにリンクされ、表示や印刷を行なうことができます。但し、サロゲートペアには代替フォントが使用されるため、文字幅や字体が他の文字と異なることがあります。
サロゲートペアは、UNICODEです。サロゲートペアを描画する場合には、UNICODEの使用を参照してください。
PDF出力時、テキストフィールドやグリッドフィールドにサロゲートペアを使う
PDF出力の場合には、Windowsのフォントリンク機能が使用されません。サロゲートペアを使う場合には、代替フォントの指定が必要です。
代替フォントを埋め込むには、フォントの埋め込み機能を使ってください。
サロゲートペアの描画には代替フォントが使われるため、レポートエディタ上の字体と、Adobe
Readerによる画面表示や印刷の字体が異なります。
代替フォントは、以下のように指定します。
●レポートライブラリDLL、レポートライブラリJNIの場合
jvSetString(pid,
JV_SURROGATEPAIR_FONT, 代替フォントの指定※注1)
●レポートライブラリOCX、レポートライブラリ.NETコントロール.の場合
SetParam(JV_SURROGATEPAIR_FONT,
代替フォントの指定※注1)
※注1:
代替フォントの指定には、元フォント名と代替フォント名をカンマで区切って指定します。
複数ある場合は、それぞれの組み合わせをカンマで区切って指定します。
すべてのフォントに対して同一の代替フォントを指定する場合は、元フォント名に * を指定 して下さい。
例
1.「MS明朝」フォントに代替フォント「SimSun-ExtB」を指定する場合
"MS
明朝 , SimSun-ExtB"
2.「MS明朝」フォントに代替フォント「SimSun-ExtB」を指定し、その他のフォントに代替フォント「MingLiU-ExtB」を指定する場合
"MS
明朝 , SimSun-ExtB , * , MingLiU-ExtB"
3.「MS明朝」フォントに代替フォント「SimSun-ExtB」を指定し、「MSゴシック」フォントに代替フォント「メイリオ」を指定し、その他のフォントに代替フォント「MingLiU-ExtB」を指定する場合
"MS
明朝 , SimSun-ExtB , MS ゴシック , メイリオ , * , MingLiU-ExtB"
サロゲートペアは、MS 明朝やMS ゴシック等には含まれておらず、SimSun-ExtBフォントやMingLiU-ExtBフォントに含まれています。また、IPAmjPUPフォントにも多数のサロゲートペアが含まれています。これは、「文字情報技術促進協議会」のサイトからダウンロードして使用することができます。