旧バージョンからの移行 [ レポートライブラリOCX ]

旧バージョンのレポートライブラリOCXを使ったプログラムを最新のレポートライブラリOCXに置き換える場合は、移行作業が必要です。

相違点

1.ファイル名が変わりました。(Ver.3〜Ver.9.0から移行する場合)
 
2.メソッドの戻り値がなくなりました。(Ver.3〜Ver.6から移行する場合)
 
3.CMFファイル作成機能がなくなりました。(Ver.4〜Ver.6から移行する場合)
 
4.電子帳票関連機能がなくなりました。(Ver.6から移行する場合)
 
5.実行環境への配布ファイルがレポートライブラリOCXだけになりました。(Ver.3〜Ver.6から移行する場合)
 
6.IDとクラスIDが変わりました。(ASPで使用している場合)
レポートライブラリOCXのファイル名、クラスID、コントロールID   
 
7.余白(マージン)の設定方法が変わりました。(Ver.3〜Ver.7から移行する場合)  
 
8.外字の描画方法が変わりました。(Ver.4〜Ver.9.04から移行する場合)  
 
9.RDFファイル名とBMPファイル名の設定方法が変わりました。(Ver.3〜Ver.8から移行する場合)
 ImageFileNameプロパティからOutFileNameプロパティに変わりました。
 
※ImageFileNameプロパティは、旧バージョンとの互換のため残っていますが、今後サポートの対象外となる可能性があります。新しい方法へ変更することをお薦めします。ImageFileNameプロパティを引き続き使用する場合には、OutFileNameプロパティに値を設定しないようにしてください。
 
10.OutDeviceプロパティの定数定義名が変わりました。(Ver.6.21〜Ver.8から移行する場合)
 旧)JV_RDFMEM → 新)JV_RDFSVC
 
※定義値は同じです。古い定義名は、旧バージョンとの互換のため残っていますが、今後サポートの対象外となる可能性があります。新しい定義名へ変更することをお薦めします。
   
11.Adobe PDFファイルの作成方法が変わりました。(Ver.8から移行する場合)
 SaveFileメソッドからOutFileNameプロパティでファイル名を設定する方法に変わりました。
 
※SaveFileメソッドは、旧バージョンとの互換のため残っていますが、今後サポートの対象外となる可能性があります。新しい方法へ変更することをお薦めします。
 
12.Adobe PDFドキュメントデータの取得方法が変わりました。(Ver.8から移行する場合)
 PdfDataプロパティからDocumentDataプロパティに変わりました。
 
※PdfDataプロパティは、旧バージョンとの互換のため残っていますが、今後サポートの対象外となる可能性があります。新しい方法へ変更することをお薦めします。
 
13.Adobe PDFドキュメントデータの各種プロパティの設定方法が変わりました。(Ver.8から移行する場合)
 KeyプロパティからSetParamプロパティに変わりました。
 
※Keyプロパティで設定する方法は、旧バージョンとの互換のため残っていますが、今後サポートの対象外となる可能性があります。新しい方法へ変更することをお薦めします。
 
(14.32ビットから64ビットへ変更する場合[Visual Studioの場合]: ターゲットCPUの変更)
プロフェッショナル(X86)・スタンダード(X86)・プロフェッショナル版・スタンダード版・アプリケーション開発キットで作成したプログラムをプロフェッショナル(X64)で64ビットアプリケーションに移行する場合には、ターゲットCPUの変更が必要です。
 
(15.プロフェッショナル(X64)Ver8.3〜Ver9.08の場合)
ロフェッショナル(X64)Ver8.3〜Ver9.08でハンドルやデバイスコンテキストに関する問題が見つかりました。
この問題はインストールディレクトリの「ProX64のアップデート方法.htm 」に詳しく記述されています。ご参照ください。

移行作業

1.コントロールの参照設定変更
 
(1)プロジェクトファイルを開き、古いレポートライブラリOCXを削除します。
(2)コンポーネントの参照を新しいレポートライブラリOCXに変更します。
(3)新しいレポートライブラリOCXを貼り付けます。
 
2.メソッドの戻り値を取得している箇所の修正(Ver.3〜Ver.6の場合)
 
メソッドの戻り値を取得している場合は、戻り値を取得しないようにします。エラーについては、エラー処理でエラーコードを取得するように変更します。
 
3.CMFファイル設定箇所の修正(Ver.4〜Ver.6の場合)
 
OutDeviceプロパティにJV_CMF(=4)を設定している場合は、JV_RDF(=5)に変更します。
プログラムの変更は、上記1箇所のみです。
過去のCMFファイル(xxx.cmf)は、最新のプレビューコントロールでそのまま利用することができます。
 
4.電子帳票関連部分のプログラム変更(Ver.6の場合)
 
電子帳票関連の機能がプログラム中に含まれている場合は削除します。
以下のプロパティが削除されました。
Owner,Group,Access,Password,ErfOwner,ErfGroup,ErfAccess,ErfUpdateTime,ErfPage
 
5.インストーラーの変更と実行環境の整備
 
アプリケーションをインストーラーで配布している場合は、インストールファイルをレポートライブラリOCXのみにします。
アプリケーションを手動で配布している場合は、レポートライブラリOCXを実行環境へコピーし、レジストリ登録を行います。
 
6.コントロールのIDとクラスIDの変更(ASPの場合)
 
ASPを利用している場合は、コントロールのIDとクラスIDを変更します。
 
7.余白(マージン)の設定方法が変わりました。
 
最新のレポートエディタでフォームファイルを開き保存した場合は、余白設定の見直しが必要です。フォームファイルを旧バージョンのまま使用する場合は不要です。
旧バージョンの余白(マージン)設定と変更    
 
8.外字の描画方法が変わりました。
 
Ver.4〜Ver.7を使って外字を描画している場合は、Ver.8以降では外字の描画方法が変わったため、外字が正しく描画されるかどうかのチェックが必要です。
また、Ver.4〜Ver.9.04までのレポートライブラリOCXでは、外字フォントを使って外字を描画していましたが、Ver.9.05でジャイブレポート外字ファイルを使って外字を描画する方法が追加されました。外字が正しく描画されない場合は、ジャイブレポート外字ファイルを使うことができます。
Webアプリケーションから外字を描画している場合、IIS7以降の環境では、外字フォントで外字を描画することができません。ジャイブレポート外字ファイルを使用する方法への変更が必要です。
外字の描画
 
(9.32ビットから64ビットへ変更する場合[Visual Studioの場合]: ターゲットCPUの変更)
 
プロフェッショナル(X86)・スタンダード(X86)・プロフェッショナル版・スタンダード版・アプリケーション開発キットで作成したプログラムをプロフェッショナル(X64)で64ビットアプリケーションに移行する場合には、ターゲットCPUの変更が必要です。
X64製品での開発/Visual Studioでの開発